樺沢のシカゴ日記
[ホームに戻る]

sbc.jpg (17237 bytes)
「テイスト・オフ・シカゴ」に出ていた電話会社SBCのアトラクション 高飛び込み

こんなアトラクションだす暇と金があったら、もっと顧客サービスを充実させろ!!


「ついに、ついにDSL接続」
 
 シカゴ日記、さぼっでごめん。
 いろいろ、忙しかったんだよね。

 このDSL回線がつながらないというクレームの電話を毎日かけないといけないし、給料の振込みがされていないと文句を言ったりと。
 とにかく、二、三回はクレームをつけないと、何もやってくれない。この国は。

 今回のDSL回線の接続までに要した電話回数はたったの6回だが、のべ通話時間は3時間以上という超大作映画となった。「タイタニック」じゃないんだから、3時間はないだろう。

 SBC(電話会社)へのDSL回線の注文は、電話の注文の時に済ませた。実に、7週間ほども前のことだ。しかし、専用モデムとインストール用のソフトは、注文から一週間程度で送られてきた。ここ、アメリカでは異例の速さである。
 しかし、モデムは来ても回線はつながってないだろうと思い、箱を開けずに放ったらかしておいたら、それから1週間後に、親切にも「あなたのDSL回線はすでにつながっています」という葉書が来た。「オペレーターは6月29日までに、回線はつながる」と言っていたので、まだ2週間もあるのだ。

 「素晴らしい」

 早速モデムを接続して、専用ソフトをインストールする。
 どうやら、回線はアクティブだ。
 いくつかの設定画面をクリアして、メンバー認証の画面に到達する。そこで、自分の電話番号を入力して、次にIDとパスワード設定の画面へと進める。
 自分の電話番号を入力するが、何度入力しても、エラーが出る。

 ホストコンピューターに私の情報が登録されていないのだろう、と
推測する。オペレーターは、6月29日につながると言っていたので、それまで、認証情報がアップされないのか?
 結局、6月29日まで待つことにした。
 モデムはすご〜く早く到着したというのに、何の意味もなかった。

 そして、6月29日が来た。
 仕事から帰ってきて、意気揚々とネットに接続。
 おい、またエラーかよ。
 予想はしていたが、私の電話番号はあいかわらず認証されない。

 大変親切なことに、「認証されない場合は、カイタマーサービス
にご連絡ください」と電話番号が書かれているので、翌日職場からそこに電話をかけてみる。
 状況を説明するが、ネット接続する回線(家の電話)からかけないと、ステータスをチェックできないので、ダメだという。
 家に帰ってから、改めて電話。

 15分くらい説明して、ようやく状況を了解してくれる。認証情報を登録するから、しばらくしたら接続してみろ、というので電話を切って、再度接続を試みるが、同じくエラー。
 いい加減腹がたったので、怒りが収まるまで、数時間冷却期間をおく。

 「DSLじゃなくて、ダイヤルアップ接続でもいいんだよ俺は」
と、心の中で強がりを言ってみる。

 しかし、昨今のホームページは、全てブロードバンドで接続するのが当然として作られているので、とってもじゃないけど不便でたまらない。私がよく使う種々の映画のオフィシャルページは、全て表紙がフラッシュ映像になっているので、厄介だ。とても、ダイヤルアップ接続では、見られたものではない。
 ということで、「やはりDSLじゃなきゃダメだ」と、クレーム電話をかけるための精神的なパワーを充電した後に、再度挑戦。

 今度のオペレーターは比較的親切だった。
 コンピューターのあそこをこうしろとか、いろいろ具体的な指示を出して、私もコンピューターを前に、試行錯誤する。30分ほどやりとりをして判明したのは、私の電話番号は普通の電話回線としては登録されているが、DSL使用のために登録されていないという。
 レジスター・センターにかけて登録してもらえ、と言う。

 お前が、その場で登録してくれよ。
 そう言いたい。

 私は、また一から5分以上もかけて状況説明をしなくてはいけないのだ。しかし、何度も同じ説明をしているので、かなり英語は流暢にはなってきた。
 レジスターセンターは、18時までなので、翌日改めてかける。
 さて、レジスターセンターにかけて、状況を説明する。
 私のステータスを調べてもらったが、既に登録済みとのこと。これ以上、登録のしようがないというのだ。そんなこといっても、認証されていないのは、コンピューターに情報が登録されていないせいだから、きちんと登録しろと、激しい口調で言う。
 どうして、登録されているのに認証されないんだ!!
 返答は、「そんなことは、わかりません」だ。
 まあ、そうかもしれない。ただのただの単純な登録を繰り返すだけの、オペレーターだ。
 前のオペレターは、ここに電話をかけて登録すれといったぞ!!
 「これ以上登録のしようがありません」
 じゃあ、私は一体どうしろというのだ。 
 「わかりません」
 こちらの口調も激しくなくって来たせいか、むこうも逆ギレして、
お前は一体、私に何をしろというのだ!!

 こちらもキレた。「いいから、早く登録しろ」 ガチャン。
 念のため、少したった後に回線をつなごうとするが、当然のように、認証されるはずがない。

 もうダメだ。タライ回しのドツボにはまった。どうしょうもない。
 もう一度レジストレーションセンターに電話しようとも思ったが、万が一同じオペレーターに当たってしまったら嫌なので、今日はやめておく。
 いっそうのこと、DSLをキャンセルするか。そこまで考える。
 とりあえず、腹の虫が収まらならないので、2-3日の冷却期間をおく。

 その間に、私の覚悟は決まった。やはり、DSL回線がないと、私のネット生活は厳しい。これから、仕事から帰ってきたら、毎日、カスタマーセンターに電話をかけることにしよう。回線がつながるまで毎日、何週間でもかけてやろう。まだ、4回しかクレームをつけていない。普通回線がつながるまでには、10回以上かけたわけだから、まだまだだ。
 そこまでの覚悟を決めてカスタマーサービスに電話をする。

 さて、今度のオペレーターは結構親切だ。
 一つ一つ、設定はどうなっているとか、いろいろなことを聞いてくる。こうしてみろとか、ああしてみろとか、いろいろ試すが電話番号は認証されない。とりあえず、臨時のIDとパイワードをその場で発行してくれたのだが、それもなぜか認証されない。結局、付属の専用ソフトをアンインストールして、コンピューターとモデムも再起動して、そのソフトを使わないで、インターネットエクスプローラーからの認証画面で、ようやく接続に成功した。
 ありがとう、オペレーターよ。
 実に、電話をかけてから二時間も経っていた。
 私にとっては、あっという間の出来事。オペレーターも投げ出さずに、よくここまでやってくれた。私も、よく電話でコンピューターの設定の話とか、いろいろヒアリングできたものだと驚く。驚異の集中力が発揮された。
 とりあえず、つながった。うれしい。圧倒的な充足感と満足感が私を包む。オペレーターに礼を言って電話を切るが、オペレーターもかなり喜んでいた。
 このSBCという会社は、イリノイ州で電話業務をほぼ独占している。競争企業はほとんどない。そのせいで、サービスの悪さでは有名なのだ。SBCとは決して契約するな、と言いたいところでが、それも難しいのだ。
 とりあえず、教訓。
 カスタマー・サービスへのクレームは、良心的なオペレーターにめぐり会えるまで何度も電話をかけろ。何度でも、何度でも。

 さて、次は給与の振込みをめぐって、ディープな交渉をしないといけないのか。そう思うと、頭が痛い。

 そういえば、もうすぐ夏休みだ。
 とりあえず、上司にいつ、どのくらい夏休みをとるのか聞いてみたら、7月の終わりから、8月の頭まで2週間とるという。
 私も、無難に同じ時期に同じ期間いただくことにした。
 さて、2週間もの夏休み。日本にいては、絶対にとれるはずがない。どこに行こうか・・・。
 早速、DSLの高速回線を使って検索する私であった。
 お〜早い、早い。
  
 (2004年7月12日)
[ホームに戻る]