| |
激辛カレー批評 |
スープ・カレー・ショップ MEDICINEMAN (メディシンマン) 札幌市中央区南12条西10丁目 |
|
再食 ベジタブル 2003年春の投票で「MEDICINEMAN」が8票投票されていた。また、最近は結構満員になっているという情報もあった。これらの事実から、オープン当時とは味が変わっておいしくなったことが推測されるため、再訪してみた。 平日の19時に入店し、最初は空いていたのだが、次から次と客が来て、帰る頃にはほぼ満席になっているという盛況ぶり。 注文は、「ベジタブル」(930円)ホット3番とした。 スープが運ばれてくる。スープが熱々であり、香りもよい。食べる前から、前に食べたものとは別ものであることは、分かってしまう。一口食べて、その予測が正しかったことが証明された。辛さの中にも自己主張するスープの甘さとキリリとひきしまったうまみ。辛さと旨みのバランス。オープン当時に食べたものと比べると、2レベルくらい味がアップしている。 そして、野菜がうまい。前回、ナヨッとしていたキャベツは、シャッキリとして歯ごたえが楽しく、野菜の甘みも引き出されている。ナスも甘みが出てジューシーだし、つぼみにスープと油がしみこんだブロッコリーもおいしい。そして、何よりも野菜の量が多い。 野菜の量だけでなく、スープの量も多い。普通の店のスープ大盛分がある。通常、スープがたくさん入っているように見えても、具がスペースを占めていて、意外と少なかったりするのだが、ここの野菜は刻んであるので、スープの量が凄く多い。食べても食べてもちっとも減らないのだ。大満足である。最初、930円の値段が高く感じたが、食べ終わった後は、むしろ安くすら感じた。隣の客のチキンをのぞいていたが、骨付きチキンの骨の部分が皿からはみ出ており、これもまた凄いボリュームである。 辛さ3番は、私にとっては適切な辛さだった。ただ、このレッドペッパーの辛さは、あまり辛くする舌がヒリヒリとするので、次回食べるときに4番にアップすることはない。すなわち、できるだけ辛い辛さではなく、自分にあった適当な辛さで食べることをお勧めする。 オープン直後の批評の中の問題点として、 1 野菜のシャッキリ感がない。 2 その他の具にも特筆すべきおいしさがない 3 スープが少ない 4 パンチがない の四点を挙げたが、その全てが改善されていたのには、脱帽である。 さらにも駐車場は、2台から7台に増設されていた。 過去の批評では「マジ・スパの模倣路線」とも書いたが、現在の味は「マジ・スパ」と共通部分がありながらも明らかに「マジ・スパ」とは一線を画し、「MEDICINEMAN」として独自の味として完成されたと言えるだろう。 (2003年5月12日) |
オープン直後 2001年11月にオープンしたての店。何人かの読者の情報をいただき、それをもとに早速訪れてみた。 場所は、石山通りを南下して、右側にYMCAが見えたところで左折する。左折して、数十メートルのところに、黄色の目立つ看板がある。 メディシンマンとは、南米やアフリカ原住民の呪術師のことで、薬草などの知識にたけ医者の役目も担っているため、メディシンマンと呼ばれる。何種類ものスパイスを巧みに扱うカレー職人をメディシンマンに例えるとは、なかなかセンスが良い。 命名のみならず、看板や店内の内装なども、センスが良い。壁にはドリーム・キャッチャー(あの「ビューティフル・ライフ」にも登場した)が飾ってあった。 |
|
この店は、『マジ・スパ』(『マジック・スパイス』)にいた人がオープンしたらしい。ということで、いつも『マジ・スパ』で食べるのと同じ、「ベジタブル」を注文する。辛さは、ホット4まで有料で追加できるが、ホット4は200円増しということもあり、ホット2(100円増し)にしてみた。 スープの外観、およびサフランライスがついているというあたりが、『マジ・スパ』と似ている。スープに刻み野菜が入っているのは同じなのだか、野菜のシャッキリ感が全くない。特に白菜がしんなりとしてしまって、鍋の白菜みたいな感じで、食感が楽しくない。 スープはあっさりとしておいしい。『マジ・スパ』と似た口当たりもあるが、何か少し物足りない。パンチがないというか、さらりとしすぎているというか。 |
辛さは、2番を頼む。『マジ・スパ』と比べ、レッドペッパーの割合が多く、スープの色は真っ赤である。そして、辛さ自体もスッキリとした辛さではなく、舌に残る辛さである。個人的にあまりすきではない。 このあっさりとしたスープの具としては、ベジタブルは非常に物足りない。具は肉の方が合うだろう。したがって、チキンか角煮をお薦めする。ヘジタブルの具の中で、印象に残ったおいしい具は、ひとつもなかった。ナスは素揚げして、てま暇をかけているわりに、ジューシーさがあまり閉じ込められておらず、大きさも小さいので、非常に物足りないのだ。 |
サフランライス |
おそらく、『マジ・スパ』同様辛くした方がおいしいカレーであろう。『マジ・スパ』で、天空、虚空レベルを食べている人は、迷わず4番(通常の設定で最も辛い)を選ぶべきだろう。
しかし、ホット4番にすると200円プラスで、1200円近い値段になる。スープも量的に多いとはいえず、ベジタブルの930円も随分と高い印象である。『マジ・スパ』に似た雰囲気を持つスープカレーであるが、『マジ・スパ』には遠く及ばない。しかし、札幌スープカレーの最高峰と比べるのも酷な話であるが、味、辛さ、量、値段の全てにおいてまだまだ改善の余地があるように思える。 読者の感想や、他のホームページの掲示板での評判は、おおむね良好である。 全体に小さくまとまってしまっている感じがもったいない。『マジ・スパ』の模倣路線で行かないのであれば、もっと味に個性を出して、冒険していって欲しい。 (2001年12月7日) |
|
[ホーム] |