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激辛カレー批評 |
リンタコッタ コーヒー&カリー |
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再訪 樺沢の第二弾の出版「北海道スープカレー読本」(亜璃西社、2004年2月発売予定)の執筆が大詰めに入ってきた。そのためか、代表的な店を再食して歩いている。 「カレー50」の時、あと2軒入れられるとしたら、「リンタコッタ」と「カレーリーブス」を入れたかった。微妙なところで「リンタコッタ」ははずしてしまったが、今回の「スープカレー読本」では、バッチリ紹介する。 「リンタコッタ」は、1999年という比較的古いオープンで、旨み系スープとして非常に高いレベルの味を提供しながら、あまり知名度が高くない。2003年春の当ホームページの投票でも1票も入っていないが、この味としてはちょっと考えられない。旨み系ファン、特に辛くないスープが好きな女性などは、「リンタコッタ」を一位に挙げたとしても、全く不思議ではない。 |
「ぶたの角煮カレー」をいただく。まず、隣接する「椀舎」の器に趣がある。そして、味。中濃スープには十分な旨みが溶け込んでいる。マイルドな口当たり。塩加減、油加減は全く適切。スパイスの尖りはなく、それでいて程よく辛い。最後に優しい甘みが舌を包む。突出したものがない。全てが統制された絶妙のバランスの上に成立している。 具の調理が非常に丁寧。長ネギはピリからさが残る焦げ具合、大根は柔すぎない適度な歯ごたえの残るかたさ。この辺の微妙な火加減には唸らされる。 |
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角煮は柔らかで旨みたっぷり。角煮の旨みがスープに移り、マイルドな濃厚さを加えている。それでいて、脂はスープに移っていない。聞いてみると、角煮の脂と味がスープに移り過ぎないように、一度別なスープに角煮を馴染ませておいて、その角煮を器に盛るという手の込んだことをしているという。角煮の大きさもかなり大きい。 味的には中濃スープということで、「ピッキーヌ」に似た感じもあるし、甘みの強い旨み系スープということで「ラマイ」に近い感じもある。 辛さに関しては、尖りのない辛さが意識されている。これは万人に食べやすい辛さだが、辛さやスパイスの刺激を求める人には物足りないだろう。 どちらかというと、今の時流は「旨み系」よりも「激辛系」の人気が高い。そのためか、「カレー50」では止むをえずカットしてしまったが、旨み系スープ好きの人は、一度訪れて損はないと思う。 (2003年11月26日) |
初回訪問時 交差点の角に面し、モダンな建物は他にはないのでわかりやすい。駐車場は、雪のせいでかろうじて二台分しかない。店内は、木を多く使ったつくりで、雰囲気も明るく、オシャレである。 カレーは四種類。辛さは、マイルド、ホット、ベリーホットの三種類がある。骨付きソーセージのベリーホットを注文する。 スープはかなり多めである。そして、スープが甘くて、とてもおいしい。舌触りもなめらかである。ベリーホットにしたせいか、ピリリとした辛さはあるが、野菜の自己主張のある強い甘さの前で、辛さはあくまでも脇役にすぎない。野菜は硬めであるが、野菜の食感と本来の味が十分味わえる。縦に多数切り目を入れたナスはユニークである。ジューシーにならない一歩手前の歯ごたえの残ったナスを味わえる。 |
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そして具の主役である骨付きソーセージはかなり大きい。そして、プリッとした食感がたまらない。ナイフで一口サイズに切っても、5口以上にはなる。「ソーセージを食べた」という満足感を味わえる。 ライスは多くないと思ったが、皿が平らではなく、真中かへこんでいたため、想像以上に、十分量のライスが入っていた。当然、器は手作りである。 スープや具の食感や舌触りの心地よさが意識されるカレーである。 なお、店の隣は椀舎リンタコッタとして、種々の焼き物を販売している。この店で使われている皿も手焼きの皿であろう。 スープの量はかなり多く、十分満足感を味わえる。また、ライスの量も多い。具の種類の豊富さ、大きさを考えると、880円はかなり安い。 (2001年1月27日) |
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