樺沢紫苑の札幌激辛カレー批評 |
レトルト S&B食品 「札幌で大人気 ! スープカレー」 S&B食品のホーム・ページ |
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札幌で今、スープカレーが大フィーバーしている。しかし、札幌以外の人はその事実さえ知らないかもしれないし、たとえ知っていたとしても、札幌に来ないと食べれない。 しかし、今回、札幌以外の人に朗報である。2001年3月、S&B食品から「札幌で大人気 ! スープカレー」が、発売された。全国のコンビニで発売されているはずである。はずであるというのは、確認できないのでしょうがないが、少なくとも私は、ローソンで購入した。ある情報誌には、セブンイレブンで発売されると書かれていたが、現在のところこの商品をセブンイレブンでは見かけたことはない。とりあえず、近くのローソンをチェックすると良いだろう。 それでは、試食してみよう。 まず、外見。半透明で,皿の半分くらいの透明度がある。 スープはさらさとして、コンソメスープの粘度だ。まさに、スープカレーである。 問題は味である。一口飲む。「うっ」、残念。期待しすぎたかもしれないが、私の予想したレベルには残念ながら到達していなかった。スープはまあまあの味。しかし、スパイスの配合がまずい。まず、この粉っぽさは何か。S&Bのカレー粉をそのまま入れたような味だ。これは単なる冗談でない。本当に粉っぽい。こんな、粉っぽいスープカレーは札幌には存在しない。 そして、「中辛」と表示されているように、全く辛くない。辛くなくても良いから、もうちょっと個性的なスパイス配合を望む。万人に受けるような無難な味を目指したせいか、まったく個性のないつまらないスープカレーになってしまっている。この個性のないカレーというのは、つぶれるカレー屋の条件に合致するのだ。万人に受け入れられるカレー、それは言い換えると誰からも熱狂的な支持を受けないということである。 しかし、全くダメというわけでもない。少なくとも、スープカレーの雰囲気は味わうことができる。 |
そして具は、評価できる。札幌スープカレーの特徴は、大きな野菜がまるまんま入っていることだ。このカレーでは、具がまるまるは入っていないが、レトルトカレーとしてはかなり大ぶりな野菜が入っていてゴロゴロ感を少しだけ演出している。 これを食べるにあたり、沸騰した熱湯で10分以上温めたのだが、じゃがいもの真中まで温まっていなかった。これは具がかなり大きいということを表している。チキンは二切れだが、スパイシーな味わいがしみていて、けっこういける。200円台のレトルトとしては、この具の大きさと多さは、健闘している方だろう。 考えてみると、このカレーは200円ほどなわけで、その値段としては、頑張っているといえるのかもしれない。 私が最も気になったのは、札幌のどのスープカレー屋をモデルにしてこのカレーを作ったのか、という点である。しかし、このカレーはどこかの札幌のカレー屋の味を研究して作ったとは考えにくい。なぜなら、札幌スープカレーにはない特徴をいくつか有している。第一点は、小麦粉をスープの中に入れてしまっている点。第二点はタマネギが中途半端な大きさでスープの中に浮いていることである。スープカレーのスープをとる材料としてタマネギは不可欠であるが、タマネギが視覚的に明らかに確認できるカレーは珍しい。 具がそのままゴロンとはいっていない、というのは加熱の問題があるため、止むをえなかったのだろう。しかし、パックの写真にはニンジンとジャガイモが丸ごと入っているように映っている。「盛り付け例」とは書かれているが、詐欺的である。 このカレーの楽しみは、自分でワンポイントを加えることである。スープ自体は、平均的なうまみをあわせ持っている。自分なりに、いくつかの具やスパイスを加えて、自分の個性を演出して楽しんでみるというのはどうだろうか。例えば具としては、札幌スープカレーの定番のゆで卵くらいは、すぐに入れることができるだろう。あと、カイエンペッパーなどの、辛味系スパイスをプラスしたいところだ。 おそらく、この商品は半年以内に製造中止になるだろう。そうならないうちに、話の種に一度くらい試食してみよう。ただし、このスープをベースに、「大辛」としてもっと個性的な味を作り上げれれば、ヒット商品になる可能性はある。しかし、今のままでは絶対にダメだ。日本のスパイス業界をリードするS&B食品の今後の健闘を期待する。 (2001年3月28日) |
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