樺沢紫苑の札幌激辛カレー批評 |
レストハウス シャオ 函館市富岡町2丁目46-8 0138−40−5456 |
シャオカレー(7倍) 900円 |
函館の無料情報誌「ダテパー」に、「元祖函館カレー レストハウスシャオ」というカレー屋を発見した。早速、訪れてみる。 店構えは喫茶店風。しかし、中には小あがりもある。メニューをざっと見る。ラーメンやハンバーグなどもある。子供の喜びそうなメニューが揃っている。カレー屋というよりは、ファミリーレストランを思わせるラインアップであるが、あくまでもメインはカレーであるようだ。 コマンチカレー(10倍カレー)という激辛カレーがメニューにあった。入り口には、コマンチカレーを完食した人の、ポラロイド写真が飾られている。コマンチカレーを注文したい衝動にかられるが、初めて訪れる店では、二番目に辛い番数を注文すると決めているので、ここでは7倍カレーが10倍につぐ辛さであることを確認し、「シャオカレー(7倍)」を注文する。洋食屋風の金属の容器にルーが入れられてくる。 |
薬味取り放題は、うれしい。 |
運ばれてきた時点で、スパイスの香りが漂う。これはなかなかすごいと思う。ルータイプのカレーで、スプーンでかき混ぜもしないのに、風味が香ることは珍しいからだ。 ルーを一サジとって、ライスにのせ、口にする。最初に、かなり強烈な甘さがくる。しかし、それを追いかけるように、強烈な辛さが来る。この甘さはなかなか良いと思う。リンゴなどいくつかのフルーツが入っている。多分、ハチミツも入っている。野菜の甘味3割、フルーツ系の甘味が7割くらいの感じか。 しかし、この辛さはよくない。後に引く辛さ。辛いだけで、深みのない辛さである。似た味わいで言うと、「クレイジー・スパイス」(旭川)、「カボシャール」(北見)と同質である。私は、この奥域のない辛さを認容できない。「嫌い」と言えば一言だが、この奥域のなさは、あまりにつまらなさすぎる。 それと、このシャオカレーというのは、辛さを楽しむカレーのようで、具がほとんど入っていない。これも、かなりつらい。味が単調になってしまい、後半がつらいのだ。 正直言って、このルーは甘味を楽しむものであって、辛味を楽しむのには適していない。7倍カレーを注文した、自らの判断ミスを恨んだ。「シャオ」のカレーは、辛くない普通のカレーで味わうベできである。 「ダテパー」にのっているチキンカツカレーのボリュームは、半端なものではない。通常のカツの二倍はある。素直に、「シャオ」の一番人気である、チキンカツカレーを注文しておけばよかった。 シャオカレー900円はかなり高いが、チキンカツカレーの750円はかなり安いと思う。 そして、ラッキョ、福神漬などの薬味がとり放題なのは、ポイントが高い。 さらに、最後に気づく。ルーの入っている器が、思ったより深い。あと二匙くらいしか入っていないと思ったら、五匙ほども残っていた。底上げというのがあるが、これはうれしい「底下げ」である。トータルでみると、ルーの量が非常に多い。普通にかけるルーの量の1.5倍くらいは入っているかもしれない。 ボリュームを含めたトータルな値段として考えると、非常にお値打ちといえるかもしれない。 激辛カレーについては評価は低くなるが、普通の辛さの具付きカレーは、そのボリュームと値段から考えると、かなりお得と言えるだろう。カレー屋ということを意識しすぎると期待を裏切られるが、カレーのおいしファミリーレストランとして捕らえるなら、その評価は高い。 ちなみに、長谷川ストアなどに置かれている「ダテパー」をあらかじめゲットしておけば、それについているクーポンで、ジュースまたはコーヒーがワンドリンク無料になる。 |
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