樺沢紫苑の札幌激辛カレー批評
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SOUP CURRY
PORCO(ポルコ)

札幌市東区北14条東1丁目
2−2

011−741−0531

porco_chicken.jpg (17454 bytes)鶏モモベジタブル 900円
辛さ 10番

 1年3ヶ月ぶりのカレー食べ歩き更新となる。ご存知のように、現在私はアメリカ、シカゴに住んでいるのだが、この度夏期休暇をとって2週間ほど日本に一時帰国した。
 果たして何食のスープカレーを食べれるのか?
 結果は、わずか5軒という情けなものであったが、その食べ歩きの成果を順次報告していこう。

 それにしても、札幌のスープカレーの新店ラッシュは、すさまじいものがある。どこがおいしいのか、さっぱりわからない。そんなこともあって、「カレー投票」では新店部門を新設してみたが、半分以上の人は新店部門に投票していない。すなわち、新店を積極的に食べ歩いている人は少ない、ということなのだ。まあ、リスクをとるよりも、既存の自分の舌に合った店に行くのは賢い。
 とはいえ、一軒くらいは新店を食べてみたい。そんな欲求から、どこの店に行くべきかと、いろいろと情報調査をした結果、良さそうな店として「ポルコ」「gopのアナグラ」「グロビュール」の三軒が浮上してきた。
 結果として、「ポルコ」に行くことにした。
 
rice.jpg (9575 bytes)
ターメリックライス
 場所は、北14条東1丁目である。
 地下鉄南北線「北12条」駅で降りてしまったが、後から知ったところによると東豊線「北12条東」駅のすぐそばなのだ。
 一年も札幌を離れると、すっかり土地勘もなくなってしまった。

 店内に入るとブタのぬいぐるみや、ブタグッズがたくさん並んでいて可愛らしい。店名の由来は、宮崎駿監督の「紅の豚」のポルコロッソに由来している。ブタ好きの店主の人柄が表れる。

 といこうとで、メニューは「豚角煮ベジタブル」を注文したいという衝動に駆られながらも、オーソドックスな「鶏モモベジタブル」にする。
 他に、「チキンベジタブル」もあったが、「鶏モモ」は鶏モモ肉が食べやすい大きさに切られているのに対して、「チキン」はチキンレッグが丸ごと一本入っている。

 うまい。サラリとして飲みやすいスープである。しかし、十分なうまみがあって、コクのある辛さが舌に残り、後味が良い。
 最初の一口でカルダモンの風味が口に転がり「SAVOY」に似た飲み口でもあるのだが、後味は「スリ狂」のようだ。特に辛さスパイスが、「スリ狂」に似た感じがあり、このコクのある辛さが良い。
 うまい系と激辛系の魅力をあわせ持ったスープである。

 スープも旨いが、圧倒されるのは野菜の量である。
 ジャガイモ、ニンジン、シメジ、ピーマン、ナス、プロッコリー、レンコン、オクラそれにタマゴと種類が豊富。ブロッコリー、レンコン、オクラはそれぞれ二つずつ入っている。とても贅沢。十分な食べ応え。
 特においしいのはき、ジューシーなナス。
 タマゴは丸ごと一個だが、中が超半熟。これも、GOODである。

 10番という辛さは、私的にはちょうど良い辛さだ。
 舌がビリビリとせずにマイルドな後味が良い。
 額から汗が滝のように流れたが、これほど汗をかきながらスープカレーを食べたことは1年以上なかったので、スープカレーらしい体験したといえるだろう。
 一般的な感覚で言うと、10番は相当に辛いはずだ。「マジスパ」の天空・虚空レベルはあるので、注意を要する。

 特に文句のつけようもないスープカレーである。
 一般論としてスープカレーは高いという話があるが、これだけ具沢山でボリューム感のある900円は、安いと言わざるを得まい。
 
 この味レベルから言えば、もっと評判になってもおかしくない気がするが、スープカレーの過当競争の時代、生き残っていくためには、おいしいだけではダメで、個性とかオリジナリティといったものが、もっと必要なのかもしれないと感じた。      (2005年7月19日)


営業時間 11:30〜21:00
定休日  水
駐車場  2台
席数  14席
ランチタイム  
種類  スープカレー
その他  
メニュー、値段
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