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激辛カレー批評 |
アンブー
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アンブーとは、タミール語で愛という意味です。 場所は、ちょっと分かりずらいので、「アンブー」のホームページの地図を持っていくことをお勧めする。地下鉄麻生駅下車すぐだし、駐車スペースは2台分ある。 扉を入って少し驚く。カレー屋とは思えない落ち着いた雰囲気。ビデオがかかっていなければ、カジュアルなフレンチ・レストランとしても通用しそうだ。しっかりとした木製のイスは、すわり心地がいい。 メニューは、チキン(800円)と野菜(800円)とチッキン野菜(950円)の3種類のみ。いたってシンプル。複雑すぎるメニューよりも、わかりやすくてよい。猛烈に腹が減っていたので、チェキン野菜、辛さは4番とする。辛さは4番が中辛、5番が大辛。6番以上は追加料金(50円)がかかる。 カレーが運ばれてきて驚く。かなりの量である。皿からこぼれんばかりのスープ。普通の店ではスープ大盛の量である。さらに、具沢山である。そして、ライスのおかわりが無料だという。かなり得した気分。 南インドカレーと標榜されているが、スープカレーのような外見、性状である。スープを一口飲む。あっさりとして飲みやすい。トマトの酸味が微妙に効いていて、のど越しが良い。塩加減は適切で、スープだけでおいしくいただける。辛さ4番はピリ辛程度で少し物足りないか・・・。のど越しは良いのだが、あっさりしすぎている感じもある。スパイスが弱い。この味ではカレー好きにとっては、やや刺激に物足りないだろう。そうした場合は、卓上のガラムマサラで調整するようになってはいる。 具はたいへんおいしい。ナスの柔らかさ。炒められたほうれん草。舞茸も柔らかでスープになじんでいる。チキンは、柔らかくスプーンだけでほぐれるが、骨をよけるためにフォークの助けを借りる。チキンもしょっぱすぎず、油っぽすぎず適切である。具に関しては、文句はない。 非常に飲みやすいスープにおいしい具。雰囲気としては、「カレーリーブス」に近いかな…。「カレーリーブス」のカレーを少し希釈してゆるくすると、こんな感じになるだろうか。具がおいしいというのも、共通しているし。 ライスにレモンをしぼるようになっている。これは、よく見かけるパターンだ。しかし、レモンをかけて一体何の意味があるのか、と疑問に思うことがあるが、ここのレモンはそれなりに意味がありそうだ。ライスにレモンの酸味を加えることで、スープのトマトの酸味と味がつながって、ライスがスープになじみやすくなったような気がした。 ライスはおかわりした。かなりの満腹感。 非常に十品でおいしいカレーだと思われるが、激辛カレーを食べ歩いている者にとっては、スパイスが弱く、パンチに欠ける気もする。卓上のガラムマサラを添加しても、そう簡単に補えるものではない。このカレーは、辛いのがだめな人、あるいはスープカレーの初心者にお勧めしたい。また、女性客の一部には高い支持を受けてもおかしくないだろう。店の雰囲気なども考慮に入れて、そうした路線をめざしているように思える。 アンブーとは、タミール語で「愛」という意味だそうだが、心のこもった丁寧な仕事をしているように思えた。 (2003年4月11日) |
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