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激辛カレー批評 |
アジアンキッチン Lavi Lavi 札幌市中央区北26条西8丁目 |
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閑静な住宅街の中にある、住宅を改装した店である。駐車スペースにも余裕があって安心である。それぞれの席の間についたてが立っていて、木目が多い内装と合わせて、落ち着いた雰囲気になっている。 辛さは4段階、2番までが無料、3番が100円ブラス、4番が200円ブラスで「怒・怒・渡(ドドンパ)」という名前がつけられていた。 「ピカンティ」で働いていた人が独立し手作った店。味的には、『ピカンティ』の良い部分も踏襲しながら、油が多いという欠点を改善してあり、油分はちょっとだけスープ表面に広がる程度でサッパリしている。そして、マイルドさが加わっている。『ベンベラ』のインドネシア風にも似ている。スープがおいしく、それでいてマイルドで食べやすい。非常にバランスのとれた味である。 底の深いスープ皿に盛り付けられている。通常、このタイプの皿は食べづらいのだが、野菜の盛り付けに工夫がされているので、大変食べやすかった。すなわち、チキンの上に野菜が姿を見せるように盛り付けてある(スープの中に沈んでいない)ので、食べやすいのだ。カボチャの盛り付けについても、ちょっとしたアイデアがあって楽しい。 チキンがやわらかでおいしい。また、野菜、一つ一つもおいしい。そのへんは、「ピカンティ」の良い部分を継承しているといえる。全体に、完成度が非常に高い。 場所的に少し中心地から離れているということはあるが、十分な駐車スペースが確保されているというのが、立地の不利を十分にカバーしている。 開店まもないが、土曜日の昼で、8割以上の席が埋まっていた。人気店になるのもすぐであろう。 (2002年9月7日) |
再食 角煮to野菜
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スープが油っぽい。前は、こんなに油は浮いていなかった。どうも、辛さを唐辛子入りのオイルで出しているようで、辛さを増やしたせいでオイルの量が増えたのではないか? 普通の人、特に若い人ならこのくらいの油っぽさは、気にならないだろうが、どうしてもスープ自体は非常においしいだけに、これだけ油が入るとスープの味わいを邪魔してしまう。辛さを「2番」しておけばよかったと、後悔する。 酸味は前に来た時よりも弱く、「サッパリしたおいしさ」はない。 上記の自分の評を読み返してみるが、どうみても同じスープではない。味が変更されている。マイルドさもなくなっている。油分さえなければ、酸味やマイルドさが抑制されて、スープの旨みをよりストレートに味わえるように変わった、ということになろうか。スープをよく見ると、タマネギの断片が見えるように、タマネギの甘みと旨みが強まったように思える。前回は、「ベンベラ」に似ていると書いたが、今回はちょっとだけ「カレー気分」に似た感じがしたのだが、それは「タマネギの旨みを大切にしている」という共通項のせいだろう。 どちらが良いとも一概には言えないが、以前のカレーだと、どうも「ベンベラ」の二番煎じ的印象がぬぐえなかったため、今の味の方がオリジナリティがあって良い。 辛さそのものについては、4番にしてもそんなに辛いわけではないし、こうしたうまみ系のカレーは、やはりあまり辛くしないほうがいいと、再確認した。 やわらかな角煮は、スプーンできれる。角煮が想像以上にたくさん入っているのにビックリした。普通は、4切れくらいだろうが、5−6切れ入っていた。 野菜のおいしさはあいかわらずで、安心した。ジューシーなナス。揚げた皮付きジャガイモ。パリッとして甘いカボチャ。どれも特筆すべきおいしさ。ただし、ブロッコリーだけが油がよくきれていなくて、かなり油っぽかった。 ライスはかなり少ない。空腹な成人男子は大盛りにすべきだろう。ただし、スープの量は結構ある。 「ラビラビ」は、かなりの人気店といって良いだろう。「もっとも野菜のおいしい店」の一軒である。今回の投票でも、ベストテン入りする可能性が高いが、この店のボテンシャルから考えて、「まだまだこんなものじゃない」という気がする。もっともっとおいしくなりそうな余地が多く残されている。 (2003年4月21日) |
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