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激辛カレー批評 |
Curry Power パンチ 札幌市中央区北23条西8丁目1−17 |
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もと麻生の「エス」にいた方が新たに、2003年5月2日にオープンしたお店。 場所が分かりづらい。住所だけ見ていったら迷った。北24条側の通りに面していない。北22条側に面した、南向きの建物である。周りにはアパートしかないので、「こんなところに」という感じである。ちなみに、北23条には仲通が東西に走っているので、それで迷ってしまった。 店内は広い。スペースの割りには、席数が少なく、広々としている。照明はやや暗め。VIPルームのような個室1室あり素敵な感じ。メニューの写真、店名の「パンチ」のロゴなど、「60-70年台の日本」がモチーフになっているようだ。店に行く前には店名だけ聞いて「Curry Power パンチとは、随分と古臭いネーミングだなと」と思ったが、実際来てみると、それは狙いだったと気付いた。 メニューは、スープカレーとルーカレーの2タイプ。具よって「チキンベジタブル」「チキン」「ベジタブル」と3種類あるだけで、旧「エス」の体系をほぼ踏襲している。最も異なるのは、辛さの設定。辛さ設定は、シンプルに5段階。2番までが無料、3番以降50円刻み。また、チキンを「タンドリートキン」と「やほらかチキン」の二種類から選択できるようになっている。 「スープカレー、チキンベジタブル(タンドリーチキン)、4番」を注文する。 皿や盛つけは、旧「エス」と異なる。しかし、味は旧「エス」のオープン当時の味に非常に近い。旧「エス」はオープン当時はすっきりとした辛さとすごいボリュームの具で、多くのカレーファンを魅了したが、途中からボリュームが減るとともに味も変わってしまった。 この「パンチ」では、旧「エス」の最盛期の味を楽しめる。すなわち、非常にすばらしいということだ。 辛さ4番は、結構辛いが非常にスッキリとした辛さで、全く舌にダメージを残さない。スープの全く邪魔することのないさわやかな辛さである。和風ダシのスープは、あっさり、すっきりとしている。この心地よい辛さが、スープのアッサリ感をより引き立てている。このスープだと辛さが弱すぎると、「あっさりしすぎてスープがものたりない」ということになりかねないので、辛さはできるだけ上げて楽しみたいところ。 私は、いつも「マジスパ」では「虚空」、「スリ狂」では「50番」を食べるが、「パンチ」の4番はすでに物足りない。「マジスパ」の「天空」〜「極楽」レベルである。したがって、辛さに自信がある人は、「5番」ということでいいだろう。 5段階の辛さ設定というのわかりやすい。辛さに自信のない人は1−2番、多少辛いのが好きな人は3-4番で、辛さに自信のある人は5番ということになる。 一番辛くておいしい、その限界点を辛さのマックスに設定してる。これは、「虚空」を最上位の辛さとしている「マジスパ」もそうだが、非常に優れたシステムである。なぜなら、信じられない辛さ設定をメニューにのせていながら、全体の味のバランス、それがどんな味になるのかを全く考慮せずに、単に唐辛子や辛みオイルを計量して等比的、機械的に入れているだけの店もあるからである。 タンドリーチキンは、昔の「エス」そのままの味。皮がパリッとして香ばしく、硬めの肉は歯ごたえがある。皮のコゲくささがスープに染み出ることもない。タンドリーチキンはかなり硬めのチキンであることから、口に合わない客のことも考慮して「やわらかチキン」をおいているのだろう。 具のナスが抜群においしい。甘くてジューシー。玉子は半熟だ。ニンジンもとても甘い。 ライスは少なめだったが、スープと具はボリュームがあるので、ライス大盛にしなくても満腹になった。ライスとの相性のよいカレーではなく、ひたすらスープだけを飲みたいというカレーなので、ライスはこの程度の量でもいいのかもしれない。 ということで、大変満足した一皿である。 (2002年5月7日) |
再食 KOに挑戦 ルーカレーを食べようと思って来たが、20時半の段階で切れていた。かなり遅い時間なのに、テーブルがほとんど埋まっている。この遅い時間で、これだけ混んでいる店というのもそう多くはなく、なかなかの盛況ぶりと言えるだろう。 さて、以前から気になっていた、辛さ「KO」にチャレンジすることにした。 |
写真なし |
メニューは「スープカレー チキンベジタブル(やわらかチキン)辛さ6番(KO)」とした。 正直言って辛くない。4番とほとんど変わらないという感じすらする。スープをみると、油の浮き加減が前回より多く、辛さのオイルを使っているのだろう。結果として油っぽくなる分、辛さ成分がアップしていながら、舌にストレートに伝わらないのかもしれない。 他店と比べて油っぽいというレベルではないのだが、シャープでスッキリとしたスープが売り物のパンチにしては、その味わいを邪魔しているような気もする。 ということで、「辛さKO」には、ちっともKOされないということで、あまりお勧めしない。 とはいっても、これだけ辛くても、ダシのうまみがビンビン伝わってくるし、スープの甘さも全く負けていない。おいしいスープカレーであることに変わりはない。 さて、やわらかチキンは、とても柔らかくておいしい。ナイフ不要でスプーンだけで切れる。油の乗り具合が丁度良く、そのまま食べても、ライスと一緒に食べてもよい。ただ、この手の柔らかチキンは他の店にもある。私は次回ここで食べるのなら、他店にはあまりない「タンドリーチキン」を選ぶが、あくまでお好みでどうぞ。 (2002年5月20日) 5月末頃から、新メニュー「トンタン」が出現。 豚肉のタンドリーで、激旨らしい。(読者情報より) |
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