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激辛カレー批評 |
本格手打ちそば処 とんとん 札幌市北区北20条西3丁目21-24 |
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そば屋でカレーといえば、「カレー南蛮」が定番だが、スープカレーを出すというのはかなり意外である。最近、「じゃらん」で紹介され、テレビにも出ているので、知名度は上がっている。 場所はどこかというと、「ぐわらん洞」の隣というのが、分かりやすいだろう。何をかくそう、「ぐわらん洞」に行ったのだが休みだったのでこちらに来た。 カレーセットのメニューは、エビ、鴨、かしわ、豚角煮等、数種類用意されている。有頭車エビを丸ごと一本使ったエビカレーセットに魅かれるものがあったが、1400円とちょっと高かったので、豚角煮カレーセット(900円)にした。 |
プレートにのった、カレーとライスとそばのセットが運ばれてくる。まずは、一口いただく。うまい。非常にうまい。ただし、カレーではない。そばの方だ。かなり細目のそばだが、非常に腰がある。そして、きちんと冷やしてある。この手のそばは、一杯飲んだ後の締めとしては最高である。そばつゆは、うまみはあるものの甘くもなく辛くもなく中庸。ちょっと、特徴に乏しい。 さて、カレーの方は・・・。これもなかなかおいしい。ただ、スープカレーというよりは、カレー南蛮のつゆを、もう少しゆるめにしただけという感じ。和風の味わいはサッパリとしていて食べやすい。普通のカレー南蛮といえばカレーといいながらも非常に甘い、甘さが強調されたものになっているが、このカレーは甘さが強くないところが、食べやすい。むしろ、食べやすすぎるというか、アッサリしすぎて物足りない感じすらする。 そばは普通の量の半分くらい。ライスはまあまああるので、カレーは主にライスと一緒に食べることになる。ライスとも合うのだが、辛さも控えめだし、スパイスも効いているわけではないので、何かもの足りない。 そばをカレーにつけて食べると、細麺のせいか、そばとカレーが非常によくからんで、おいしかった。バランスでいえば、そばを一人前に、ライスを半分にした方がいいように思える。したがって、そばを大盛りにして注文すると、もっと満足感がアップするだろう。しかし、カレーと食べるよりも、普通にそばつゆで食べたほうが、もっとおいしいというのが、気になるところ。 角煮はチャーシューのように、薄く切ってある。食べやすいのだが、味的には普通である。 スプーンが木のへらになっている。カレーが小さい土鍋に入っているので、金属のスプーンではカチカチするという配慮なのだろうが、この木のヘラは非常に薄くて、スープをすくうにもライスをすくうにも、どちらにも使いづらい。 さて、「カレー」という視点から評価すると、普通においしいそば屋のカレーというレベルになる。ただし、「そば」という視点からみると「非常においしい」部類に入ると思う。何をかくそう、私はそばも好きで、自分でそばを打つし、そば屋の方も主要な店は全て食べ歩いていたつもりなのだが、この「とんとん」は盲点だった。 ということで、カレー好きの人にカレーを食べに行くことは勧めないが、そば好きの人にそばを食べに行くのなら、是非お勧めしたい。私は、今度行くときは、そばを食べに行きたいと思っている。 ただ、「もりそば」が600円と、普通の店に比べて100−200円ほど割高の値段設定になっているので、その点は覚悟しておこう。豚角煮カレーセットの値段設定の900円も、ちょっと高いという印象である。 (2003年4月7日) |
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