樺沢紫苑の激辛カレー批評 |
インド家庭料理 ナンディ 札幌市清田区真栄414番地1 |
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羊が丘通を札幌市内から里塚方向へ走り、右手にホーマック真栄店のある交差点を右折。1分ほど走ると白旗山方向への看板があるのでそこを右折。そこから2分ほど走ると右手にログハウス風の『ナンディ』が見える。 清田区以外の人には、ちょっと遠く感じられるが、北広島インターからは10分程度で、そうした途中に利用可能かと思った。 メニューは豊富で注文に迷うが、「マトン・ド・ピアザ」(850円)の辛口を注文する。辛さは、甘口、中辛、辛口の三段階から選べる。カレーにはライスがつかないので、別に注文する必要がある。後から聞いた話では、チャパティがおいしいらしいのだが、この日はオーソドックスにライスを注文した。 カレーとライスが運ばれてきて驚く。かなりのボリュームである。一般的なインド料理店の一品カレーと比べて、3割ほど多い。ライスも大盛りの量である。 そして、カレーを食べてみて二度おどろく。辛い。そして、スパイスのパンチがずしりとくる。これは本格的だぞ。 札幌市内のインド料理専門店といえば、何か遠慮したようなスパイス使いで、誰にでもおいしいようにという配慮なのかもしれないが、辛いもの好きのカレーファンにとっては物足りなく感じる場合が多い。実際、某有名インド料理店では五段階で一番辛いのを頼んでも、たいした辛さでなかったりする。 しかし、この『ナンディ』の辛さに遠慮はない。強烈なスパイスの衝撃が、口内を突き抜ける。辛いのが苦手な人には、この辛口は食べれない。そのくらいの辛さである。カレー表面に赤い油が浮くが、非常に風味豊かで、香り系のスパイスもなかなかのものである。タマネギの甘さが十分引き出されており、甘さと辛さのハーモニーを楽しめる。また、タマネギの甘さとライスの相性が良く、大盛りライスもどんどんなくなっていく。 具のマトンが大量に入っているのもうれしい。何切れ入っていたか? 8切れ以上入っていたような気がする。普通の店なら、4切れくらいだろから、普通の倍は入っている。ただ、肉がちょっと硬いのが気になった。味的にはスパイスで臭みが消されていて食べやすいのだが、かなり硬めなので顎が疲れた。スプーンでは決して切れない硬さである。私の好みから言えば、スプーンで切れる柔らかさの方が、食べやすいのだが・・・。 ボリュームがあって、超満腹になる。後半になると辛さがよけい強まってくるため、タマネギの甘さとのバランスを考えると、「中辛」くらいにしておいた方が良かったかな、と後悔した。 (2002年11月24日) |
再訪 スープカレー その他 さて、インパクトのある『ナンディ』のカレーをまた食べたくなり、つい再訪してしまった。 今度は、スープカレーに挑戦。スープカレーはライス付きの値段。大皿にナミナミと盛られたスープは、あいかわらずのすごいボリュームだ。 味は、ルーカレーと同様に、パンチがある。タマネギの主張が強い。「タマネギでしっかりとったスープです」という感じ。タマネギの甘さが、スープによく出ている。辛さは「中辛」としたが、かなりの辛さ。スパイスのパンチ力もなかなかのもの。しかし、しょっぱい。かなりのしょっぱさである。ライスと一緒に食べるようにこころがけたが、塩かげんが強い。しょっぱさのせいで、せっかくのスープのうまさもだいなしである。 チキンは柔らかに煮込まれていておいしい。途中で、汗が噴出す。なかなかの食べ応えだが、いかんせんしょっぱすぎる。 サブナムカレーは、カシューナッツといろいろ野菜のカレーである。辛さはやはり中辛。スパイスのパンチがあって、辛くてなかなかおいしい。しかし、具とのバランスを考えると、具がルーに明らかに負けてしまっている。何の野菜が入っていたのか、あまり思い出せない。ということで、甘口にすればよかったと後悔する。 チャパティは普通。ただ、これ(2枚)で350円はちょっと高いような。ここのカレーはルーカレーでも、水分が大目なので、正直言ってチャパティでは食べづらい。 スープカレーにせよルーカレーにせよ、全体にタマネギの主張が強く、スパイス使いも大胆でおもしろいのだが、このスパイスに負けない具となると、前回食べた「マトン」とか肉類でなくてはだめだろう。多分「チキン」よりも「マトン」の方がピッタリときそうだ、ということで前回の「マトン・ド・ピアザ」は、ベストの選択だったと思う。 スープカレーのしょっぱさ。ルーカレーの油っぽさなどを、もうちょっと微調整すると、とてもおいしいカレーに化けそうである。 (2002年12月22日) |
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ナンディの全て |
『ナンディ』は樺沢の最近のお気に入りの店として、何度も訪れているが、インド・カレーというのは、具の種類によって全くスパイスの使い方が異なる。すなわち、皿ごとに全て味が違うのである。一皿だけ食べても、それでその店の全てを判断するのは、なかなか難しい。ということで、ナンディ食べつくしツアーをカレー仲間6人で敢行した。 カレー5皿、ライス3人分、その他サイドメニューたくさん、ドリンクも飲んで、1900円という安さ。 超満腹で、『ナンディ』の魅力を堪能した。 辛さは、「マドン・ド・ピアザ」「チキン・ド・ピアザ」が辛口、その他を中辛として注文した。前回来たときと比べて、辛さが緩和されていた。この辛さだと、中辛は「ちょっと辛い」、辛口は「かなり辛い」と名前通りの適切な辛さとなっている。辛いのが大好きな人は、迷わず「辛口」でOK。ただし、野菜のカレーは、「中辛」の方がいいかも。 味についても、しょっぱさと油っぽさが、前回よりも抑制された感じ。非常に食べやすい。それでいて、スパイス使いについては変化なく、後半になるとどっと汗がにじむ。食べ応えのあるインドカリーである。 5種食べた全員の感想を総合すると、「マドン・ド・ピアザ」が圧倒的に1位の支持。2位は「シーフーフド」。「パクラ・チキン」は、「すごくおいしい」という人と、「そうでもない」という意見に分かれた。 このカレーは圧倒的にライスにあうせいか、チャパティ、パラータに関しては高い評価はなかった。あと、「ラッシーがおいしい」は、全員一致。 日曜の昼ということで、結構お客さんが入っていた。家族連れ、高齢者も多かったのがおもしろい。人気は上昇中のようだ。 帰りは、2階のインド雑貨を見て帰ろう。 真栄までは遠い。しかし、これはわざさわ食べに行って、損のないカレーである。 |
マトン・ド・ピアザ 850円 【玉ねぎベースの羊肉入りスパイシーカレー】 マトンの力強い味が、強烈なスパイスの中で生きている。フワリとした玉ねぎの食感は、辛ければ辛いほど生きる。とにかくお勧めの一品である。 |
チキン・ド・ピアザ 800円 【チキンとピーマンの玉ねぎベースのカリー】 おなじ、ピアザでも比べると、「マトン」の方がおいしい。とはいっても、チキンがおいしくないということではないが。チキンの火の通りが弱いような・・・。 |
シーフード 1000円 【季節の魚介類を使ったトマトベースのカリー】 トマトベースということもあり、あっさりとして食べやすい。ライスとも良くあう。女性や辛いのが苦手な人にお勧め。 |
パラク・チキン 800円 【ほうれん草をベースとしたグリーンチキンカリー】 マイルドな口当たりとのど越しが特徴。 チキンは、歯ごたえがあり、チキンの味がする。スパイスは抑え気味なので食べやすい。 |
エッグマサラ 700円 揚げ玉子入りのカリー カレーソースは、「マトン・ド・ピアザ」のスパイス弱め番という感じ。揚げ玉子の具としての自己主張が弱いカ・・・。 |
タンドリーチキン(1本)500円 オーソドックスな味。 サラダが結構ついているのは良い。 |
チャパティ(2枚) 350円 |
パラータ(アレンジ・2枚)450円 |
マッシュルーム・ピラフ 550円 【マッシャルームとシメジの上品なピラフ】 ターメリックライスではなく、十分なスパイスの風味と塩味がついている。かなりのスパイスの風味があっておもしろい。盛り付けに遊び心が。個性派カレーとの相性ということになれば、シンプルなライスの方がいいかも。 |
ライス 200円 ライスは十分2人前。二人で行ったときに、2つ頼まないように注意。この量で、200円は安い。 |
ナンディ・サラダ 450円 単なるアッサリとしたサラダ。ドレッシングも平凡だが、パンチのあるカレーとのコントラストのせいか、「おいしい」という意見が多かった。カレーと一緒に食べて、口直しにはGOOD。 |
チャイ・ラッシー・マンゴーラッシー 予想通り、チャイはかなりスパイシー。スパイスの強いラッシーが好きな人にはお勧め。 ラッシーがおいしい。トロリとした食感が、一服の清涼剤になる。 |
(2003年6月8日) |
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