激辛カレー批評
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カレー屋  

Nagafuchi

東京都中央区築地7−16−7


03−3547−4158

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オリジナルカレー 800円

 樺沢のスープカレーへの探求は、札幌にとどまるものではない。ネット上でスープカレーの店として紹介されていたのが、この『Nagafuchi』である。土日が休みなので、土日にかけて東京を訪れる私としてはかなり行きずらかった。日比谷線「築地」駅下車、徒歩5分。金曜の18時に何とか滑り込む。他ホームページの情報では、営業時間が18時までと書かれているが、最近19時までに延長したそうである。あせることはなかった。
 喫茶店風の店内。一階にも席があるが、厨房は二階にある。二階に上がって行く。
メニューはオリジナルカレーとドライカレーの二つ。二つのカレーのハーフ・アンド・ハーフというのもあるが、残念ながら夕方に行ったため、ドライカレーは切れていた。スープ状のカレーが、オリジナルカレーである。オリジナルカレー(ライス普通)を注文する。
 カレーがテーブルに置かれる。皿からあふれそうな、そのボリューム感に圧倒される。すでにライス、ルー大盛りの状態である。そして、まっ黄色のスープカレー。これって、スープカレーと言っていいのか? 普通のルーカレーの粘度が非常に薄い。水っぽいルーカレーという感じだ。スープカレーというよりは、そう「スープ状のルーカレー」だ。
 一口食べる。しょっぱい。超しょっぱい。そして、辛い。しょっぱいので、スープカレーのように、スープ(ルー)だけでは食べれない。ライスと一緒に食べなくては。ということで、ライスと一緒に食べるが、それでもしょっぱい。
 おまけに、やたらと辛い。樺沢紫苑にして「辛すぎる」。この辛さは何だ。辛さ選択なしで、最初からこの辛さとは、驚かされる。辛いのは大好きだが、舌にまとわりつくような辛さ。辛さが舌に残存して、うまみの感覚を下げる。ブラックペッパーがかなり入っているようだ。辛すぎて、スープの味わいがよくわからない。多分おいしいスープなのだろうが、それがどうもはっきりとしない。
 そして、ターメッリクもたくさん入っている。これも、スープ本来を味わうことを妨害する。スープ状のカレーという珍しいカレーを作っていながら、辛さやスパイスはルーカレーのそれとあまり変わらないため、スープというメリットを生かせていない。スパイス使いは力強いのだが、その力強さがせっかくスープにしたというメリットを生かせていない。強烈な個性が、個性を打ち消しあってしまっている。スパイスと辛さのパンチがスープのうまさを覆い隠してしまっているような気がする。あと、しょっぱいのもスープのうまさをかなり妨げている。

 これだけ、辛いと普通の人はほとんど食べれないだろう。案の定、私と一緒に行った友人は、3分の2以上残していた。
 じゃがいもは甘くて、とてもおいしかった。ルーの中に、肉やタマネギがかなり小さめではあるが、残っている。
 途中、不覚にも、スープをはねてシャツを汚してしまった。ハンカチで拭いていると、マスターがシミ抜きを持ってきて、汚れをとってくれた。非常に気さくで親切なマスターである。
 キャベツとり放題というサービスしうれしいが、このカレーにキャベツが合うのかどうかは、疑問である。最後まで食べ終わってホッとしていると、すぐに皿を下げられた。ラッキョでも食べて、口休めしようと思っていたのに・・・。店内はガラガラなのだから、そんなに急ぐ理由などどこにもない。気の配りすぎだ。
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 このカレーを食べると、ターメリックの意味がよくわかる。ターメリックは、ライスとの相性を上げるが、ルーとライスがよくからむようになる。しかし、スープカレーの場合は、さらっとしたのど越しが重要になってくるので、スープカレーにターメリックが入ると、のど越しや口の中の通過が悪くなる。やっぱり、スープカレーには、ターメリックが入るべきではないと思うのだが、『Nagafuchi』のカレーにはターメリックがたっぷり入っている。
 これだけターメリックが大量に入ったスープカレーというのは、食べたことがない。スパイス、辛さ、スープの性状など超個性的なカレーであることは間違いない。超個性的であるだけに、好き嫌いは真っ二つに分かれるだろうが・・・。   (2002年1月)
 

Nagafuchi

営業時間 11:00〜19:00
定休日  土日祝
駐車場  なし
席数
ランチタイム
種類  スープカレーとルーカレーの中間

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