| |
激辛カレー批評 |
閉店しました カフェ・ティドス 札幌市南10条西13丁目1-20 |
|
『カフェ・ティドス』を再食した。1年ほど前に、スープの作り方などを大幅に変えたという。メニューも大幅に増えて、スープカレー16種にルーカレー、丼ものなどが7種類もある。 かなり具に特徴的なものが多く、遊び心があっておもしろい。 「ハムエッグスープカレー」は、ハムカツととき玉子のスープである。とき玉子が食感の面白さと味わいを加えている。 確かに、スープのうまさは開店当初と比べると進化している。油は全く浮かんでおらず、塩味も適当でアッサリと飲めるスープである。 系統としては、アッサリとしたうまみ系ということで、『一灯庵』や『チャイババ』と似ている。 辛さ設定はなく、ピリ辛程度の辛さがついている。 ハムカツの衣が、スープを吸っておもしろい味わいになっている。ライスと一緒に食べるとGOOD。他にも、揚げギョウザ、カボチャダンゴなどが入り、具の変化も楽しめる。 「アッコチャンカレー」は、定番のチキンカレー。チキンには下味がついている。 「琢ちゃんカレー」は、チーズのカレーなのだが、チーズが上にのっていない。チーズが唐揚げになっているところが、意外だ。 「もちもちスープカレー」は、大量の揚げ春雨がのっている。揚げ春雨をスープに浸すと「ジュー」という音がして、オコゲ料理のようだ。具はモチとキリタンポと、これまた異色。 スープがアッサリとしているので、揚げ物の具でもくどくなく食べられる。 コッテリ好きには、スープは物足りなく感じるかもしれないので、コッテリ系の具を選択して、全体のバランスを整えよう。 スープ自体に大きな欠点は指摘できないが、スパイスと辛さのおもしろみに欠ける。『アジャンタ』と同様に、自分でレッドペッパーで辛さを調整するのだが、辛さを加える前のスープの味は、かなりインパクトのない弱い味として感じられる。 注文で辛さ調節を加えて、スパイスによるパンチを加えてこそ、このアッサリとしたスープの魅力が、さらに引き立つと思われる。 (2003年6月22日) |
|
昔の味 『カフェ・ティドス』は、HBCテレビの深夜番組「天然者」の企画で誕生した店である。 場所は電車通の南9条のハローワークの裏手。ちょっとわかりずらいので、場所はホームページの地図でチェックしておいたほうがいい。ふつうの一軒家の二階。家の右横にある階段を上がっていく。店内というか、家の中はまさに普通の民家である。すなわち、玄関で靴を脱いで上がっていく。居間がそのまま店になっているのだ。 店内には、アートの展示やちょっと変わった装飾が華やかで、雰囲気は良い。絨毯がふわっとしており、くつろぎの雰囲気を演出する。 ルーカレーとスープカレーの二種類のカレーが一緒に食べられる「Jちゃん&アッコちゃんセット」(1000円)を注文する。 |
|
随分と丁寧に作っているようで、客は誰もいなかったけど、カレーが出てくるまで15分以上はかかった。 まずは、スープカレーが先に運ばれてきた。1、2分おくれてルーカレーの登場である。スープカレーを先にいただく。半透明のスープは、『ショルバー』を連想させる。味はまあまあであるが、非常にすっぱい。酸味が強い。『サボイ』よりもさらに一段階酸味を強めた感じである。スープの味、スパイス使いは色の通り『ショルバー』に近い。さっぱりとした味わいであり、喉越しも良い。しかし、酸味を1割方減じた方が、もっとおいしくなるのではないか? 酸味好きにはおすすめするが、そうでない人にはちょっと食べずらいか。 野菜もまずまずおいしいのだが、ニンジンがでか過ぎる。もちろん、中まで火が通っているが、あまりにも大きすぎてちょっと飽きが来る。ニンジン嫌いには、拷問の量。もちろん、好き嫌いのない私は大丈夫だけど、それにしても大きすぎて、後半は飽き気味になる。 スープカレーの完成度としては、まだ80%くらいだろう。もうすこし、手を加えてゴージャスな味に進化させてほしい。 引き続き、ルーカレーにチャレンジ。こちらは結構おいしい。スープカレーとルーカレー、どちらがおいしいかと言われると、迷わずルーカレーを選ぶ。もし、またこの店に来ることがあるな |
|
ら、迷わずルーカレーの方をいただく。トマトをベースにしたルーカレーである。すなわち、この味に最も近いのは、『木多郎』のカレーだが、当然ながら『木多郎』の完成度にはほど遠い。しかし、トマトの風味とルーの甘味はおいしく、ライスが非常にはかどる。ただ、味の深み。奥深さが少し足りない感じ。コンセプト自体は間違いはない。さらに味わい深さを加えれば、かなりおいしいカレーに進化する可能性を残している。 辛さの指定は特になく、自分でカイエンペッパーを入れて調整するセパレートタイプである。量は、カレーが二皿もあるということで、結構満腹になった。 総評すれば、両方とも普通においしいカレーであるが、このレベルではカレーファンをうならせることはできない。ただ、コンセプトとしては間違っていないので、もう少し手を加えることで、凄くおいしいカレーに進化する可能性はある。店内の雰囲気も良い。頑張って欲しい店であるが、客が全くいなかった。経営は大丈夫? (2001年10月12日) |
|
[ホーム] [映画の精神医学] [ブログ映精] [スター・ウォーズ] |