樺沢紫苑の札幌激辛カレー批評 |
カレー工房 杉田屋 函館市戸倉町34-4 0138−59−2001 |
杉田屋カレー 950円 |
ついに、激辛カレー批評も函館に進出である。 函館空港の近く、湯の川からトラピスチンヌ修道院へ向かう途中の左側に「杉田屋」がある。店は、駐車場があるため少し奥まったところにあるが、しゃれた看板が道路沿いにおかれているので、見逃すことはないだろう。トヨタビスタを目標にの向かいである。 店内の雰囲気は洋食屋である。マスターまコックさんの白服を着ているし。窓際のボトルに入ったキャンドルが凄い。五十本以上はあるだろうか。あまりにも本数が多いので、テーブルのかなりの部分を占拠してしまっている。あかげて、窓側の席が窓向きのカウンターのような状態になっている。これも、マスターのこだわりか。キャンドルを置かなければ、もっと席を有効利用できるような気もするが。 メニューは豊富である。どれにしようかと非常に迷うが、結局は店名を冠した「杉田屋カレー」950円を頼んだ。黒ブタと季節の野菜のカレーであると説明されている。 待ち時間の間に、外の看板をもう一度見てみる。「カレーと牛丼の店」と書かれている。スレーと牛丼とは、奇妙な組み合わせであるが『ガナハティ』でも同じ組み合わせを扱っていた。珍しいようで、凄く珍しいというわけでもなさそうである。 しばらくして、カレーが運ばれてる。カレーのルーとライスが別々になっている。そして、ルーは金属の器に入れられ、スプーンが既にささっている。洋食屋の定石である。 ルーを一口食べてみる。まろやかであるが、どうも味に力強さがない。マイルドなのは良いが、塩味がたりないような気がする。ライスにかけてみると、塩味がたりないことが、より明らかになる。今度は具の入ったルーと一緒にライスを味わう。具に下味がついているので、今度は丁度良い。特に豚肉と一緒に食べると、豚肉の油っぽさ、微妙なしょっぱさがマイルドなルーとマッチして、丁度良い味わいになる。しかし、入っている豚肉が少なく物足りない。 |
しゃれた看板があり、見逃すことはないだろう。トヨタビスタの向かいである。 ライスはシンプルである スープ 結構、普通の味。 |
野菜は、ジャガイモ、インゲン、玉ネギ、キュウリ、キノコ、ブロッコリーと多彩であるが、いずれも一口分しかなくて、物足りない。それぞれはおいしいし、種類も多いのだが、もう少し食べたいと思うだけで、満足感が十分に得られない。 具のキュウリというの珍しいが、水っぽいキュウリはルーとマッチしない。 ライスとルーの量も少なめで、満腹感という点でも物足りなさが残る。これで950円はかなり高い印象がする。大盛りにすると130円増ということだが、大盛りで950円が許容できる限界であろう。 具の種類が多いのはいいが、結局どの具にも納得がいかないという最悪の結果になってしまっている。おそらくこのルーは、チキンやビーフといったパンチのある具と一緒に食べた方が、このマイルドな具とはマッチするのだろうが、ルー自体に味わいと個性が足りないというのは、歴然としている。 ミートボールカレー、スペシャルビーフカレーといったあたりに興味をそそられる。もう一度訪れたいとは思うが、まだまだおいしくなる余地が残されていると思う。 |
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