ソウ完全解読 |
■ 映画の文法3 伏線による説明 映画や小説には、「伏線」というのがある。 伏線とは、後に起きる出来事や、人物の行動の原因や動機について、あらかじめ説明しておくことである。 例えば、映画のクライマックスで、ゴードンは自分の足を切る。 かなり衝撃的なシーン。普通の人ならやらないだろう。そして、突飛な行動に見える。 この伏線が、鋸で鎖を切ろうとして切れなかった後に言うゴードンのセリフである。 「この鋸は鎖を切るためのものではない。足を切るためのものだ」 このセリフによって、後々足を切ることを暗示するとともに、ゴードンの足切りが 唐突な行動にならないようにしている。 比較的冷静な時に、ゴードンは鋸を足を切るために使う可能性があることを知っていた、と説明されているのだから。 「常識で言えば、足を切るなんてことはしない」 常識判断で言えばこうなるかもしれないが、映画的にはこの伏線によって、すでに説明責任は果たしているのである。つまり、セリフによる伏線という第一級証拠によって説明しているということである。 「足を切る」という非常識が、この映画世界では伏線によって「必然」に転化して いるのである。 |
まとめて読みたい方は、読みやすいPDF版 |
関連サイト [ブログ シカゴ発 映画の精神医学] [精神医学・心理学本の全て] [激辛カレー批評] [カレー本の全て] [スター・ウォーズ研究誌 ホスプレス] [樺沢紫苑の世界へ] [必ず役に立つ無料レポート] [毎日50人 奇跡のメルマガ読者獲得法] |