[映画の精神医学 HOME]

ソウ完全解読

 

■ 映画の解釈法2 結果から原因を推定せよ

「アダムと見識のないジョンが、アダムの前で特殊メイクをとるのはおかしい。
 メイクをとるのなら、面識のあるゴードンの前で、とるべきだ。」 
 こんな指摘もある。
 
 これに限らず、「××はおかしい」というタイプの指摘、批判が掲示板には、山の
ようにあふれているが、こうした指摘の全てがそもそもおかしい。

 例えば、こんな場合はどうだろう。
 「イラクへの介入で失敗したブッシュが大統領に再選されるのはおかしい。
 だから、本当に選挙勝ったのは、ケリーのはずである。」

 「何と、バカなことを言う奴がいるもんだ」と、思うはずである。
 大統領選挙の結果、ブッシュが勝ったのは事実である。
 その事実に疑門を持つのはよい。
 だからといって、その事実を受け入れないのはおかしいだろう。

 普通の人はこう考えるはずだ。
 「イラクへの介入で失敗したブッシュが大統領に再選されるのはおかしい。
 しかし、ブッシュが圧勝したのは事実だ。その理由は、何だろう? 軍需産業の影
響力が強く、意外と戦争支持者がいるのかもしれない。あるいは、何か他の理由があるのかも・・・。」

 「疑問→事実の拒否」ではなく、「疑問→その理由を考える」はずである。

 映画の場合も、同様に考えるべきだ。。
 ジクゾウがアダムの前でマスクをとったのは、映画的事実である。
 だから、「なぜ、ジグソウが、ゴードンではなくアダムの前でマスクをとったか?」
を考えるべきたろう。
 
 「映画的な矛盾→ダメな映画」ではなく、
 「映画的な矛盾→その謎に隠された本当の秘密」を探るべきなのである。

 映画に対する基本的な構え、思考法が間違っているのであり、そういう見方をする人に、正しいラストシーンは決して見えない。

 

まとめて読みたい方は、読みやすいPDF版
「ソウ完全解読」をこちらからダウンロードしてください。


[映画の精神医学 HOME]

 

関連サイト
[ブログ シカゴ発 映画の精神医学]
[精神医学・心理学本の全て]
[激辛カレー批評]
[カレー本の全て]
[スター・ウォーズ研究誌 ホスプレス]
[樺沢紫苑の世界へ]
[必ず役に立つ無料レポート]
[毎日50人 奇跡のメルマガ読者獲得法]