ソウ完全解読 |
■ 血液検査をすれば毒の種類がわかるか? 「血液検査をすれば、何の毒かすぐに分かる」というカキコミが見られたが、 これも素人考えはなはだしい。 通常の病院での血液検査で、数時間以内に血中濃度が測定できる薬物というのは、20種類とか多くても30種類である。 その程度のものである。それ以外の薬物だと、キット化されていないので、短時間での測定は不能である。 もちろん、多くの薬物を測定するキットは、臨床用、研究用として売られている が、取り寄せるのに2-3日かかる。 だいたい、どの薬を飲んだのかを、大体の予測がついていなければ、血中濃度の測定もできない。 毒物の特定。 血液を専門の施設に送って、調べるとわかるのかもしれないが、その場合でも、どういう系統の物質なのかが分らないと、全くゼロから調べないといけない。 最悪の場合、結果が出るまで1週間以上かかることもありえるただろう。 だいたいにして、ゼップはピンピンとしているということを考えれば、遅効性 (遅れて効果を発揮する)の毒薬の可能性は考えにくい。薬物の個人差というのは人によって大きいから、9時間で効く人もいれば、3時間で効く人もいるわけだ。 ゲームセットの前に、ゼップが死んでしまったら、妻子を殺すことができなくなる。 ゲームが成立せず、大失敗。それは、避けたいだろう。 ありえるとすれば、難溶性のカプセルを使っている可能性だろうか。 つまり、ある時間がたつと、カプセルが溶けて一気に毒が回るというもの。 いずれにせよ、ゼップはまだ体内に毒は回っていないと考えた方がよさそう。 すなわち、この時点で病院に行って血液検査をしても、「完全に正常」という結果 が出るだけなのだ。 命の危険を及ぼす毒物、薬物は、少なくとも1000以上はある。 どんな薬物でも大量に飲めばほとんどのものは、命に危険を及ぼすので、1万種以上といってもいいだろう。 そして、その毒物というのは、「解毒剤は私だけが持っている」というセリフから、 非常に珍しい、一般的でない毒物の可能性があるのだ。 もし、その毒の名前がわかっていれば、現代医学を駆使して、何とかなる可能性はある。しかし、わからないと、治療不能である。 病院に行ってから、「数時間以内」に完全に解毒してもらうというのは、 かなり難しいと思える。 |
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