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ユー・ガット・メール |
オフィシャル・ページ(日本語) 一ページしかないので読むところがないぞ。 オフィシャル・ページ(英語) 結構、凝っています。 オープニングも再体験できるます。 |
本屋さん大好き ニューヨーク(NY)のコンピュター・グラフィックスから、本物のNYの町並みに変わるオープニング。そして、街角の小さな書店。 NYといえば書店。私のNYでの楽しみは、書店めぐりである。実際、大小無数の書店があるし、キャスリーン(メグ・ライアン)がやっているような小さな専門書の店もある。私は、SF図書の専門店「フォービドゥン・プラネット(禁断の惑星)」を必ず訪れる。「ストランド・ブックストア」という数十万冊の蔵書を誇る図書館並みの古書店も、絶対はずせない。ブロード・ウェイのCD専門店であるヴァージン・メガストアの書籍売り場は、実は映画関係の本が充実している。 NYといえば書店めぐりである。そんな楽しみを知っているから、『ユー・ガット・メール』におけるキャスリーンの絵本専門店「ショップ・アラウンド・ザ・コーナー」が、実にリアルに伝わってくる。彼女の本に対する愛情、店に対する愛情も、すごく良く分かる。 『ユー・ガット・メール』は、本好き、書店好きにとっては、たまらない映画である。 |
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![]() 「ショップガール」ことキャスリーン |
![]() 「NY152」ことジョー |
メールだから言える言葉 |
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フォックスという名前 ジョーがキャスリーンに初めて会った時、彼は「ジョーと呼んでくれ」と言い、巧妙にセカンド・ネームを名乗ることを避ける。もちろん自分がフォックス書店の者であるということを隠すためである。 しかし、なぜこの映画の主人公は「フォックス(Fox)」という名前なのだろうか。すなわち、「フォックス」というユダヤ人によくある名前の人物をどうして主人公にしているのか。そして、そのユダヤ名を持つ主人公を、アメリカの代表的なWASP俳優であるトム・ハンクスが演じているのかということである。 トム・ハンクスというキャスティングを無視して、『ユー・ガット・メール』を見るなら、主人公ジョー・フォックスはユダヤ人としか考えられない。まず、NYという舞台。ニューヨークは別名「ジューヨーク(Jew York)」と呼ばれるように、ユダヤ人人口が多い。NY市の人口の約30%がユダヤ人なのである。「フォックス」という名前は、「20世紀フォックス」を設立したウィリアム・フォックスがユダヤ人であったように、ユダヤ人としてポピュラーな名前である。 したがって、NYを舞台に「フォックス」という名前の人物が出ているのだから、彼はユダヤ人であるとしか考えられない。そして、ジョー・フォックスは功利主義を追及するやり手経営者である。「ベニスの商人」のシャイロック以来の、ステレオタイプのユダヤ人像を、ジョー・フォックスは踏襲している。 では、なぜこの典型的なユダヤ人役を、WASPであるトム・ハンクスが演じているのか。私の推測では、シナリオ段階では、ジョー・フォックスをユダヤ人のイメージで描写していたにもかかわらず、キャスティングり段階で、その微妙な設定を無視して、トム・ハンクスとメグ・ライアンという一流役者の華やかな組み合わせを採用してしまったのではないだろうか。その結果として、ユダヤ人役をWASPが演じるというアンバランスが生み出されることになったのだろう。 |
![]() メグ・ライアンの笑顔 最高 ! ! これだけの表情が出せる彼女であるから、のほほん茶の宣伝は、明らかに手抜きだ。 ![]() トム・ハンクス(WASP)演じる ジョー・フォックス |
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