樺沢紫苑の札幌激辛カレー批評 |
レトルト S&B食品 札幌発スープカレー 人気沸騰ポーク角煮
|
|
新バージョン S&B食品がスープカレーのレトルトでリベンジを挑む。スーパーを何軒か探したけど見当たらない。発売1ヶ月で半年分を売り上げてしまったという、すごい噂だけが耳に入ってくる。ようやく、スーパーで発見できたので購入。 なるほど。前の商品と比べるとその進化は歴然としている。 「チキン」は、カレーを皿にあけた瞬間に、スパイスの香りが立ちあがる。かなりのスパイス感。味の方も、適度にピリリとした辛さがスープを引き締めている。 一方、中辛である「ポーク」の方は、スパイス感はかなり弱い。うまみ中心で楽しむタイプだが、さすがにレトルトでうまみを楽しむのはきつい。二つを食べ比べると、「チキン」のスパイス感がかなり良いことが再確認できる。 はっきり言って、これは「札幌スープカレー」ではない。スープとはいっても、ルーカレーをうすめたようなスープなのだ。しかし、それなりに一つの食べ物として完成されている。店で出しているスープカレーと同じものをレトルトで目指そうという動きがあるが、それは不可能である。であるから、レトルトはレトルトなので、その特徴を生かして独自の「レトルトのおいしいスープカレー」という、店で食べるそれとは違った味を追求していくのは、良いことだ。そういえば、パッケージには「北海道限定」の文字はあるが、「札幌」の文字は消えている。 したがって、野菜は丸ごとにこだわらず、切られている。ジャガイモ、ニンジンいずれも柔らかすぎ結構おいしい。タケノコは非常に食感がよく、この一皿の中で明らかにアクセントになっている。タケノコはタイカレーでは必須の食材だが、札幌のスープカレーでタケノコという具は珍しい。このセレクトは非常に良いと思った。具全体として、レトルトと考えると、量は結構多い。スープは少ないが。 |
|
スパイスの系統が、ターメリック、クミンといったルーカレーに近い配合なので、ルーカレーを薄めたような印象を与えるのだろう。シナモン、コリアンダー、クローブ等を増やせば、もっとスープカレーらしいスパイス感が出るのではないだろうか。東京人に食べさせるのならこのスパイス配合もわかるが、北海道限定ということなので、そのコンセプトとは不明。全国発売に拡大することを前提にした試作品ということか。 高価なスープカレーのレトルトが多い中、300円代の価格設定は好感。カレー好きは一度は試食しても損はないだろう。「チキン」を推奨。 (2004年4月) |
以前、S&B食品の「札幌で大人気 ! スープカレー」を紹介した。さらに、2002年3月「スパイシー チキンカレー」を紹介したが、ほぼ同時期に、この「札幌発スープカレー」の「人気沸騰ポーク角煮」と「正統派チキン」も発売されたようだ。 私はスーパーで購入したが、ローソンでも売っていた。結構広く流通している。 とりあえず、作ってみる。 |
|
サラサラとしたスープ。まさにスープである。スープの色も第一弾のように黄色くない。味を見る。なかなかおいしい。きちんと、スープがスープの味をしている。スープの主張がある。今までのものと比べて、明らかに進化している。ただ、辛味とスパイスが弱い。弱いというよりも、ほとんど辛くない。「中辛」の標榜であるから、こんなものか・・・。 ターメリックはほとんど入っていない。ほとんどというのは、かすかにターメリックっぽい風味がしないでもないのだが、ほとんど気にならない。全体にスパイス弱めなのでわかりずらいが、味を邪魔するようなスパイス使いはされていない。 |
これをあくまでもベースにして、多少スパイスを加えないと、単なるスパイシー・スープの域を出ない。ということで、チリペッパーを2-3サジ、クローブ、ブラックペッパー等を加える。一層、おいしくなった。チリペッパーを2-3サジ入れてもスープの味がきちんとわかるくらいだがら、なかなきちんとしたスープなのだと思う。 初めてスープカレーを食べた人が、これそのままをスープカレーと勘違いされてもも困るが、雰囲気はかなり出てきている。 ただ、具が少なすぎる。角煮と言いながら、小さな角煮が二つくらいしか入ってなくてさびしい。あとは、キャベツ、ニンジン、ヤングコーンが少し。パッケージの写真は、盛り付け例なので実際は全く違う。やはり、このスープカレーをベースにして、多少のスバイスと具を加えてアレンジするという作業は不可欠。自分用スープカレーのためのスープベースと考えれば、結構使えるだろう。 もう一回食べたいと思ったし、もう一袋の「正統派チキン」の方も楽しみになってきた。『マジスパ』のレトルトよりはおいしい。 スープカレー好きは、一度試食してみても損はないだろう。 (2002年4月) |
S&B食品 札幌発スープカレー 正統派チキン
|
|
「角煮」も「チキン」も、どちらも大きく変わらない。 好みでセレクト。 自分の流のカイタマイズは不可欠。 チリペッパー大幅増量で、やはりおいしいスープカレーに変身。 これなら、時々は食べても良い味。 ここで、このレトルトスープカレーを、よりおいしく食べるコツを一つ伝授。 このレトルトというのが、熱湯に入れても意外にアツアツにはならない。レトルトをオープンする前に、レトルトのゆで汁で、スープ皿をちょっと加熱しておこう。それだけで、スープがさめずらくなり、アツアツでおいしいスープカレーがいただけます。 |
別に、このスープカレーに限ったことではないが、普通のルーカレーのレトルトだと、ライスにそのままかけるので、そんなに温度低下は気にならないが、スープカレーの場合は温度は重要です。(2002年4月)
|